火曜日は某国営放送大河ドラマのお噺の日です。いやあ、一昨日の放送は拙稿ネタの材料が豊富で、一つの記事に収めるのに苦心しそうです

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10月から某国営放送のWEBが変わったとか。
盛んに言ってるけど、どういう事だか、さっぱ分りません。
何だか頁にアクセスすると時たま登録云々って邪魔画面が出てくるって程度で。
うっせえなあ、もう!
受信料払ってんだから、もういいじゃん!
日本の放送局で金取るとこの頭文字でNHKってのはよく言われます。
あん?公共放送だあ?それも唯一のと。
…バカバカしい。
公共の電波使って商売してんだから、全ての局は公共放送ですよ!
なんでひとり、国営だけが?
おっと、のっけから息巻いてたら、ただでさえ長くなりそうな記事が益々長引くわい、噺入りましょう。

『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』、一昨日放映の第39回・白河の清きに住みかね身上半減は、お噺したいことが盛りだくさん。
この際ですから、箇条書き的に書き並べましょう。先ずは…
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そうですよ、地上波から消えて久しい鬼平犯科帳が国営で蘇っちまいましたね。
「火付盗賊改方・長谷川平蔵であーる!」
予告編で流れてた決め台詞、ばっちり堪能しました。しかも鬼と仏の二つの顔を持つ平蔵を描いた、鬼平犯科帳代表回のひとつである妖盗葵小僧之段となれば、鬼平フリークならずともぞーくぞくすることですわ。
捕縛した賊の首をその夜の内に刎ね、翌朝には鈴ヶ森に晒した、
何故そんな過激行動に出たかといえば、調書を取れば葵小僧に陵辱された婦女を傷つけることになるからです。
女に優しい鬼平という記述を見ましたが、それは微妙に違いますね。
女にだけ優しかったんではありません。
そうですよ、その亭主や恋人にも。
気まずくなって夫婦仲にひびが入る事にもなりかねん、市井に馴染み人情の機微に通じてた平蔵宣以らしい花も実もある裁量です。

慇懃を絵に描いたような鶴屋さんが、初めて声を荒げ激昂しましたね。
「ホント…そういうとこですよ!」
動画でお示しした件の場面は、投獄されてた主人公蔦重が戻ってきて不義理した面々に謝罪してるところです。
財産半分没収の刑というなら、借金も半分持ってってくんないか…
それ聞いた一同、それぞれなりに絶句し表情だけの意思表示になるのですが、代表して鶴屋が口に出して叱ったわけです。
でもねえ、鶴屋さんよ。
会計学の立場からすれば蔦重の言い分で正解ですわ。
少なくても現在の会計基準ではそうなる、即ち。
財産には消極財産も含まれるわけだから、暖簾まできっちり半分計って切ってく厳格さなら、借金の半分も持ってくのが先です。
はい、簿記やったことのあるものなら、誰でもピンと来ます。
脚本意図を推察するに、ここはまた凹まない蔦重で笑い取りに言ったってことですが、商業高校1年生でも笑いませんね。
笑うとするなら精精、こないだニュース7に出てきた北川研究室のリケジョバカくらい、
おっとぅ!また悪口になってきましたので話をふります。

田沼恋しき、ねえ。
とうとう天下の国営放送花の日曜8時の看板番組でもこうきましたよ。
ああ、回副題にも入ってる『白河の~』の狂歌を囚われの重三が朗誦する場面があったのですが、確かにそう読んでました。
既に詳述してることですので繰り返しませんが、ホント、WEBじゃ文法のおかしい『田沼恋しき』ばっかなんですわ。
こうなってくると、自信がなくなってくる。
Grok AIに繰り返し聞きましたよ、あ、私の『田沼ぞ恋しき』が間違ってるって回答を導き出すべく、色々文言を弄ってです。
でもまあ…
私から言えば、連体止めの可能性、『すずめの子を犬君が逃がしつる』…
でもね、それは考えられませんわ、何故なら田沼が恋しいで完全終結しており余韻が入り込む余地はありません、何よりも語呂が悪いですよ!
うーん、Grokくんが答えてきた(ひとつの)ように、江戸庶民が詠い続けるうちに係助詞の『ぞ』が抜けちまった、と。
それなら、ば、ね。
ムギがほほえむヒゲ畑♪(徐州小唄=麦と兵隊の歌詞の一部が引っ繰り返されて伝わった)で分るよう、歌なんてのは案外歌詞を意識せずに歌ってるもんなんです、ああそうだ思い出した、いなをかも、が、いなおさも、って合いの手になっちまった万葉歌伝承もありましたわ。
でも、
また国営放送の悪口だ、NHKにそこまで分かってるとも思えないのですよねえ。

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森下さんのフクシテには脱力しましたわ。ああ高市早苗ちゃんが支持を求めて書いた手紙の一節、伏してです。
ダイワ証券は勘違いだけど、これは、完全に一般動詞の『伏す』を知らないってことなんです。
おらっとこなんかはね。
極ピンポイントの放言で、就寝するってことを『伏さる』っていうものんで読めない訳がありませんが。
命令形使用限定ってことかな?夜更かししてると「ふされ!」って叱られる、これはさておき。
ニュース7別の副島アナが「きのこどり」と言ったのも聞きました、うーん、狩りというならガリと濁りますが。
お里の奥みちのくでは、ドリと読むのかも知れませんが、おらっとこ・南のみちのくではトリと清んだままです。

あのね。
近鉄百貨店の逸話はご存知で?
鉄の字、金を失うは縁起でもないってことで、看板の鉄の字のつくりを矢にしてあったんです。
ところが。
近くの小学校の書き取りのテストで、この誤答が続出!
堪りかねた学校の抗議を受けた近鉄は看板の作り直しで、本当に金を失うことになったとか。
あっと、田沼恋しきに続けたいんです。
もしそれが正しいというこであるなら、天下の国営放送、公共性の為に注釈を入れるべきではありませんか?
何故なら係り結びって古語文法の基本事項です。
教育上非常によろしくありませんね。
あ、アンチ偏差値に凝り固まった今日日の中高じゃ期待できない、進学予備校あたりが共同して、ってことです。

さて、概ね面白く、それ故此処まで長々とレビューした39回ですが、最後、苦言で閉めることにしましょう。
何度か言ってる、歴史フィクションの『あったかもしれない可能性』と『どう考えてもあったとは思えない絵空事』の区別
筆頭老中の越中守定信自らが蔦屋重三郎の詮議をした、と。
これは史実とは大きく異なるものの、だからといってありえなかったとは言い切れもしません。
ギリギリ前者の範疇といえましょう。
然るに…
蔦重の内儀が夫の助命の為、柴野栗山と論語勝負するっての。
どう考えてもありえません。
そうそう、長谷川宣以が橋渡しし、その脇で付いていけず聞き流してるって状態でしたよね。
益々ありません、この時の宣以は火盗改に加え寄場奉行を兼任しており、時間的には常ならずタイトでしたから。
あんま話盛らない方がいいんでないっスかあ。
今の状態で面白くて聴衆が引きこまれてる内はいいんです。
でも、いくら森下さんでも息切れするとこはあると思いますよ、その時のツケが怖いんですわ。

鎌倉殿の13人・最終回大失速は既に申しあげたとおりです。

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