さあ、日曜恒例の杏花の"まんにょうしゅう"です。そうそう、ありとあらゆる意味で、これっきゃない!鹿の歌ですよ

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Grokの新機能に嵌ってる齋藤杏花(さいとうあんな)です。
で、Grokくんの齋藤杏花 (さいとうあんな) の BLOG評は、と試すにー、
ん?時事に批判的に切り込む…?
聊か不本意、文化頁の積りなんすが。
ですのでねえ。
当然結果を知ってる自民党総裁選については触れません。
そうなんだよなあ、本稿はいわば先週・奈良の鹿の続編なんですから。
そうそう、奈良の鹿は東国からの輸入品だってのは正しかったようです。
鹿島神宮から春日大社へ神様が白鹿に乗って移られたという伝承…
DNA鑑定したら、将にそのとおりだったってことでしたよねえ。
これもGrokのお陰です。おっと、あっちこっち飛びすぎ。んで。

ですので先週の続編とはせず、『マゾヒズムに花札を!』連動10月第一回、ってことで、万葉中の鹿の歌を見て行こうとします。
流石に多いわ、うん、今月はネタには困らなそうだ、素直に歌番順に読んで行くとしましょう。
先ずは84番歌から。

秋さらば 今も見るごと 妻戀ひに 鹿鳴かむ山ぞ 高野原の上


秋さらば、は、秋が去れば、ではなく、秋になれば、という意味です。
よって、今取り上げるに不自然でなし、ってことで、ここに登場です。
作者は長皇子、志貴皇子と共に奈良の佐紀宮で宴をしたときの歌で、万葉集巻一の巻末を飾る歌です。

春日野に 粟蒔けりせば 鹿待ちに 繼ぎて行かましを 社し留むる


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相聞歌ですね。
巻三405は、作者・佐伯宿禰赤麿が直前404・娘子に返した歌です。
蒔けりせば、蒔いてあったとしたら、鹿待ちに継ぎて、その粟を食べに来る鹿を狩りするように、ここまでは譬喩ですわ、
貴女を待ちに、これが言いたい訳です。
なのに社が邪魔クソ…
405番は、更なる娘子の返歌が続きます。

さて、最後は有名処から持ってきましょうか。
巻四503は柿本人麻呂の歌です。

夏野ゆく 牡鹿の角の 束の間も 妹が心を 忘れて思へや


三連歌の真ん中です。
そうそう、夏場の牡鹿の角は短い、その束の間も、とぶち上げるわけですよねえ。
極めて単純明快。

政局の方も単純明快と願いたいもんですね。
早苗ちゃんがボスならぬボセスになった以上、日常反復的なイザコザは覚悟せねばなりませんから。
何せなる前からシカなんて些事で世情を不安…

いけね、やっぱ口にしちまったい、あはっ!

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