宇宙一クソ面白くもねえ相撲に紛れて日々を過ごしてる間に、5月も最終日曜になってしまいました。何か積み残しはないか検討してみましょう

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入梅を告げるドクダミの花。
いやあ、念入りに引っこ抜いてはおいたんですがねえ。
やっば漏れがある、こうして律儀に花を咲かせました。

ふう…
今日でようやっと、忌々しい相撲が終わりますね。
ホント面白くもねえ、宇宙一クソ面白くねえ令和七年五月場所でした。
ん?前も宇宙一っていってなかった?ですと?
はい、だから前の時は銀河系宇宙一のクソ面白くなさだったんですよ。
それがね、今場所のクソ面白くなさたるや、掛け値なし大宇宙一ですよ。
ま、夏場所反省会は改めてとしまして、本稿はいつもの通り、日曜万葉噺といきましょう。

ええ、5月も今日で最終日曜日。
『マゾヒズムに花札を!』連動で菖蒲の歌をやろうとするなら、今日しかない訳ですね。
と思い立ち探してみるにです。
…どれもホトトギスとセット、
流石にホトトギスももうお腹いっぱいですよねえ。
うーん…
一首だけ見つかりましたわ。
巻十八4102は大伴家持です。

白玉を 包みて遣らば 菖蒲草 花橘に合へも 貫くがね


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直前4101の長歌の第一反歌です。
これ、越中時代の家持の能登視察の折の作ですわ。
今日の家に贈らむが為に、真珠を願ふ歌…
の反歌ですので白玉とは真珠の事です。
その真珠と共に菖蒲と橘に合わせて紐に通してくれるだろう、と。
色んなパーツが登場しすぎで、なんか菖蒲草の歌って気がしませんねえ。
しゃあない、もう少し別を探してみますか。

アヤメグサってのはショウブ科で、アヤメ科のアヤメやハナショウブとは抜本的に異なるわけですよねえ。
花札の5月のは、ハナショウブの原種である野花菖蒲(のはなしょうぶ)といわれる花勝見なんてのは如何でしょう?
巻四675にあります。

をみなへし 咲く澤に生ふる 花かつみ かつても知らぬ 戀もするかも


作者は中臣女郎、大伴家持に贈る歌5首の一番初めとなります。
ヲミナヘシは~ベシと綴る平安以降と異なり、今と同じ清音、
一部の物の本に云う 佐紀沢 は誤りと岩波の萬葉集はばっとり切り捨ててます。理由はといえば母音が異なるからとのことです。
そうなると歌意は随分と単純となる、上句全部が序ですわ。

その恋の歌の中で、花かつみが鮮やかな光沢を放っております。

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