花の噺ですが、アイコン画像の花ではありません。とー、久々謎掛けめいたタイトル付けてみる
ボケ 万葉集 万葉の人々 万葉のこころ 犬養孝 地球温暖化 ソメイヨシノ 吉野 齋藤杏花facebook Facebook 万葉には花の吉野は一首も出てこない 梅花歌三十二首并序 櫻の花の歌一首 短歌を并せたり 孃子らが 挿頭のために 遊土の 鬘のためと 敷き坐せる 國のはたてに 咲きにける 櫻の花の にほひはもあなに 去年の春 逢へりし君に 戀ひにてし櫻の花は 迎へけらしも 若宮年魚麻呂 口誦 齋藤杏花 (さいとうあんな) 齋藤杏花
先ずは何はともあれです。
鳥の喰われて壊滅状態になってしまったボケ。
地面ギリギリのとこに微かに残ってるものが花開いてんで、写真の納めときました。
一昨年までは、これがねえ。
高さ2mはある巨木いっぱいについてたんですよ。
いくら繰り言言っても言い尽くせない無念さを、こうして残しておきます。
成程天気予報どおり、暖かくなってきましたねえ。
こう云うときは地球温暖化っていわない、っと、減らず口路線はやめときまして、所謂サクラ、ソメイヨシノの開花発表が待たれる時期となりました。
今日は日曜で万葉噺の日、サクラの歌をやりましょう。
ここのとこ噺してた吉野で、万葉集には花の吉野、サクラの吉野の歌は一首もない旨強調してきましたよね。
では、万葉集にはサクラの歌はないのかというなら、とんでも発奮、歩いて十分で御座います。
今までそれも云いましたか?そうですよね、先月やった『梅花歌三十二首并序』にも幾つか、
「ウメは咲いたか サクラはまだかいな」的な歌がありました。
さあ今日は今まででやったことのない歌を見繕いましょう。
こんなのはどうでしょう?
巻八1429-1430に 櫻の花の歌一首 短歌を并せたり の長歌反歌があります。
孃子らが 挿頭のために 遊土の 鬘のためと 敷き坐せる 國のはたてに 咲きにける 櫻の花の にほひはもあなに
反歌
去年の春 逢へりし君に 戀ひにてし櫻の花は 迎へけらしも
去年の春 逢へりし君に 戀ひにてし櫻の花は 迎へけらしも
遊土=ミヤビヲ、風雅の士ってことですね。孃子=ヲトメとの対句になります。
敷き"ふせる"と敬語使ってるとこからすれば、明示されてない主語は大君でしょう。
にほひ は、smellでなく色彩の方。
最後もうひとつ、あなに は古事記にも例のある感動詞です。
反歌ですが、君とありますよねえ。
そうなると、この歌は女性視点ということですね。
後先ながら、左注に、
右の二首は、若宮年魚麻呂誦めり
とあります。
この若宮年魚麻呂ってのは当然♂、そして 詠めり でなく、誦めり とあります。
つまりは、1429-1430は作者未詳の歌を、歌人・若宮年魚麻呂が口誦した、って事になりましょう。