本日の万葉噺は、先週の『梅花歌三十二首并序』の続きで御座います。( ← 連日の捻りのないタイトル )

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自家製ドライフラワー!
そうです。
いつぞやご紹介の、駄バラ3きょうだい長子桃ですわ。
昨日草ごみの日に出した、伐採枝から落ちてきましてね。
なんと、このとこの突風にも崩れる事もなく見事に、木のままでドライフラワーになってまして、まあ。
こりゃ非常に珍しいので、ばぁばの位牌の供え物にしました。

さて、日曜万葉噺は…
もうタイトルで言ってましたね。
早速行きましょう。巻五821は笠沙彌の歌です。

青柳 梅との花を 折りかざし 飲みての後は 散りぬともよし


青柳 梅との花?
文法的には明らかに破格、けどなんとなく、柳、恐らくはネコヤナギでしょうが、その枝と梅花を対比してるってことが分る、
これぞ詩歌ってとこでしょう。
続く、822が主人とあり、大伴旅人の歌なのですが、これは割愛し、先に行きます。
824は少監阿氏奥島です。

梅の花 散らまく惜しみ わが園の 竹の林に 鶯鳴くも


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またウグイスがでましたね。
そう、竹薮で餌を探してるのが、本物のウグイス。
ウメの枝でさえずるのはメジロでした。
阿氏ってのは恐らく阿部氏、それこそ唐人風に姓を一文字に略した表記がされてます。

とんで829が、

梅の花 咲きて散りなば 櫻花 繼ぎて咲くべく なりにてあらずや


ウメは咲いたか、サクラはまだかいな♪
は定番ですね。
作者は薬師張氏福子、帰化人医師でしょう。
大宰府には官職としての医師の定員も設けられてた…
下って、紫式部の時代にも、ドラマながら『光る君へ』で触れられてましたね。

最後もう一首読みましょう。
834は少令史田氏肥人の作と記されます。

梅の花 今盛りなり 百鳥の 聲の戀しき 春來たるらし


ね?素直な歌ばっか選びましたんで、今日はいつもに増して分りやすいっしょ?
少令史ってのは今風に言えば書記官だな、田氏ってのは?
田Xって苗字なら色々考えられますわ、ここらになると無名氏に近いとこです。

さて、『梅花歌三十二首并序』、第2週は如何でしたでしょうか?
来週も引き続きこのネタでお噺しします、

って、徹頭徹尾捻りのない記事だこと、あはっ!

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