新暦2月となれば、やっぱどうしても、ウメの話になっちまいますよね。今日は先週の うめ 合せ、真面目に万葉噺します

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ウチの子じゃない、ご近所を通りかかった際に撮らせてもらいました(無断だけど)。
そうなんだなあ、ちょっと車とおりの少ない通りを行けば、こうした光景にお目にかかれるんだとけど。
え?近くのどこだ?って?
いつぞや女の人が殺されたアパート
やめときます。

そて今日は日曜で万葉噺の日、ま、先週こそいい加減なことをやったもののね。
そうですよ、齋藤杏花 (さいとうあんな) の気性じゃそのままにする訳がない、同じネタで正攻法で攻めます。
で、万葉集 新暦2月の歌 と検索して出てきたのが、『万葉集』巻五「梅花歌三十二首并序」なんですわ。
ほら改元の時、話題になったあれですわ。
その影響はハンパないようで、(今度は)『万葉集』巻五「梅花歌三十二首并序」で検索しても、出てくるのは令和の事ばっかで容易に歌が出てこない、
しゃあないから、個別に歌で検索して、少々見て行きましょう。

正月立ち 春の來らば 斯くしこそ 梅を招きつつ 樂しき終へめ


32首口切の815は、大弐紀卿。
大弐ってのは次長ってことですね、帥の大伴旅人の次に位する人で、紀と姓のみ記録され名は伝わりません。一説によれば紀男人とも伝わりますが
正月=ムツキ、そうなんだ、その日は天平二年正月十三日、今日が旧暦で1月12日ですからちょうど今頃です。
1295年前の730年も、今と同じ様に梅が咲いてた、
精精楽しもうではないかと、いかにも口切にふさわしい歌を詠んでくれたものです。

続く816が、

梅の花 今咲けるごと 散り過ぎず 我が家の園に ありこせぬかも


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だから、メジロ
おっと!作者は小野老、太宰小弐、大弐の次は小弐が続いた訳です。

もう一首みましょうか。
二つ飛ばして819は豊後守大伴大夫です。

世の中は 戀繁しゑや かくしあらば 梅の花にも 成らましものを


こらまた、何と申しましょうか。
ストレートな表現はいかにも万葉調ではあるものの、中味はというなら…
大伴大夫、大伴三依とも言われますが定かにあらず、けどまあいい年こいたおっさんであることは間違いないことでしょう。
それがどうです?恋ばかりでこんなに苦しいなら、いっそウメの花になりたいものなどと、まるで少女漫画ワールドね
いやさ、今日日のヒネた少女には敬遠されてしまいそうな純真さです。

これが万葉人の恋愛観…

如何でしたでしょう?
この梅花歌三十二首は掘り起こす価値がありそうですね。
そうだ、決まり。
今月いっぱいはこれで行きましょう。
令和の折に一部の知ったかに広まった万葉誤解解く一助に、

って、んな大したBLOGじゃないっての、あはっ!

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