今週も火曜日は『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』の記事を持ってきます。第5回にして、やや箸休め気味の回が入りましたね
べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜 朝顔姐さん 某国営放送 第5回・蔦(つた)に唐丸因果の蔓(つる) 齋藤杏花(さいとうあんな) 齋藤杏花 大河べらぼう 唐丸 北斎 人の噂というものは案外と正確なもの 歌麿 里見浩太朗 どうする家康 書物問屋には株仲間があるけど、地本問屋にはない 蔦屋重三郎 サブカル 写楽 時間と空間を同じくせねば正しく読めない 化政文化 株仲間

あまりにも傑作だった『朝顔姐さん』に、自分ひとりでウケてる齋藤杏花(さいとうあんな)です。
さあ、今日も某国営放送大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』の噺を続けましょう。
滅茶ハマってしまった大河べらぼう、一昨日の第5回・蔦(つた)に唐丸因果の蔓(つる)も当然視てますですよ。
タイトルにもしましたとおり、一昨日で初めて刺身のツマの回が出てきましたわ。
完全に前回の続き、蔦重がガラになく不貞腐れてる場面から始まりました。
さて今週も前週同様、時系列的には逆順に、2つのトピックに絞ってお噺ししましょう。
唐丸が、突然に、そしてあっさりと退場してしまいましたね。
結局不完全燃焼、その正体については考え落ちとなりました。
うーん、私は地理的条件あたりからして北斎かと思ってたんですがね。
ほら、葛飾郡ですから、メイワク火事で一時逸れたと仮説するば辻褄が合う、先週の予告からみて、誰か縁者の武家が連れに来て去っていった、と。
ものの見事に外れました。
武士は武士でも現れ出たのは、ゴロツキ浪人でしたわ。
そしてどうやら二人グルで、記憶喪失詐欺で金品持ち逃げしてた、と。
いやあ、ホント、女郎衆の情報収集力と推理は大したもの、人の噂というものは案外と正確なものとの教訓に帰納させてました。
そうなったら、唐丸の正体は?
断然、歌麿くさくなりましたね。
その後、名を上げた重三の下にひょっこり戻ってきて、居候で共同事業を始める、これで筋は繋がります。
あ、勿論、本役の染谷将太になってですよ。
そうそう、先んじた別番組で歌麿と蔦重の特集やってましたね、
やや反則ながら、これも参考にして唐丸歌麿説を言いました。
一昨日の日、役者名でトレンドになってたのが、里見浩太朗さんです。
礼賛一色、群を抜いた存在感とか。
大河は一昨年の、どうする家康・序盤ワンポイント以来ですか。
今回の役処は大手書店主でした。
ここでの注目点はその台詞です。
何々?書物問屋には株仲間があるけど、地本問屋にはない、と。
これ何気に重要ですわ。
つまりは格が違う、少なくても当時は地本と書籍の間には越えられない壁があって、明確に区別されてた、って事なんです。
重三らにより花開いた化政期の江戸文化は、今で言うとこのサブカルだった…
べらぼうに先んじて放映されてた、別の別番組で言われてた事ですね。
ここでもまた、目から鱗がありました。
そのサブカルを、今となっては押しも推されぬ正規のカルチャーまでに昇華されたのが、蔦屋重三郎ほか周辺人物たちなのです。
そうですよ、今でこそ浮世絵を文化と認めないものはアタオカ扱いされましょうが、蔦重の時代は全くそうではなかった、
只のやり手商人としての一生を全うした彼らなのです。
先程の唐丸の正体に戻せば、齋藤杏花 (さいとうあんな)は写楽を候補にもしなかった、そう、写楽が認められたのは20世紀になってから、しかも最初に発掘したのは欧州なんですよ。
蔦重の写楽絵は、全く売れず、既に脚気を患ってた彼の死期を早めただけの効用しかありませんでした。
時間と空間を同じくせねば正しく読めない、またひとつの傍証を見つけました。