さて先週は、万葉集には柿本人麻呂の歌なら腐るほどあるけど何故か柿の歌はない、って話でした。なら今週は腐らない内に…

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大相撲九州場所、愈愈本日千秋楽。
琴櫻・豊昇龍両大関、1敗堅持のまま結びで激突!
とあっては、そろそわして何も手がつきませんね。
さあ早めに用は片付けてTVの前に座れる体制を作りましょう。

つーことで、さて、以下タイトル文が来て、その人麻呂の噺をしましょう、続きます。
柿本人麻呂は、いわずもがな万葉集を代表する歌人で、歌聖ともいわれます。
また、その神秘性からかその実在を疑う説すらある著名人ともあれば、各種万葉講座では多くの時間を割いて講義されるとこです。
因みに犬養先生のラジオ講座『万葉の人々』では3回に分けて語られました。
因みに、その三まであるのは、人麻呂ひとりです。
それなのに、うーん…
何故か我が家秘蔵の録音は、ひとつもなし、
ま、その後、どっかの図書館にある音源を、ちゃんと聞いてはおりますけどね。
今日は復習も兼ねて、この線で噺しましょう。

その一は副題-安騎野の冬-。
かの有名な『ひむがしの』の詳説で本BLOGでは既報です。

その二が-古代の船旅-、巻三254いきましょうか。

留火の 明石大門に 入る日にか 漕ぎ別れなむ 家のあたり見ず

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そう、そして続く255が、既出の天離る 鄙の長道ゆ 恋ひ来れば 明石の門より 大和島見ゆです。
岩波の萬葉集では思いの外そっけない、
留火=トモシビ が枕詞、明石大門が明石海峡だということしか書いてません。
まあ、歌意もわかりやすいので、必要もないのでしょう。

ところが、犬養先生はこの二首を題材に、古代の旅は現代にような物見遊山のものではなかったとの旨を、それは力説されてます。
古代の旅は命がけ、それ故、風光を楽しむよりは、それに誘発されて望郷の念が表に出る、ここでは愛情の歌集が土地への愛情となるというわけです。

して、その三が-紀の国-、これまた既出のみ熊野の 浦の浜木綿 百重なす 心は思へど 直に逢はぬかも一首のみの回です。
さもありなん…
だって万葉集の浜木綿の歌はこの一首のみ。
つーことは…

浜木綿子さん云々のアドリブは、この回だったってことですね、あはっ!

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