もういい加減にしてくれ、熱帯夜! 日本列島の空気は一体どこにいっちまったんだ?夜空眺めりゃ、間違いなく仲秋になってるというのに

ohakamairiohigan.png
ホント、you might ですよ。
週刊予報段階だったら、将に暑さ寒さも彼岸まで、で秋の長雨シーズンに入ってそれなりの朝夕になってた筈なのに。
それが空気が入れ替わるのが1日伸び、また一日伸びちとやってる間にとうとう、お彼岸も中日、そして仲秋の名月シリーズも最終日、更待月になってしまいました。

うーん、兎も角異常気象なんですよ。
ガンガン照りつけると思ったら、案外曇ってたりでね。
お月も厚い雲の向こうから光が覗くってことが多くて。
その癖気温だけはきっちり上がると来てますので処置ナシです。

さて、今日は日曜で恒例の万葉噺の日、秋の名月で拾ってみましょうか。
巻三の393にこんな歌があります。

見えずとも 誰れ戀ひざらめ 山の末に いさよふ月を 外に見てしか


m0393.jpg
そうでした、いざよう月で十六夜(いざよい)でした。思えば2024年は悪天候のために、おらっとこは全くみられませんでした。
作者の沙弥満誓は本BLOG初登場でしたね。
飛鳥時代から奈良時代にかけての貴族・僧・歌人ってんですから、当時のマルチプレーヤーですよ。

えー、詞書は極めて単純で~月の歌一首としかありません。
ですので山はどっか特定の山のことでなく、山全般、一般の山と解されます。

山の端をいざよう月に女を喩え、もどかしくも切ない恋心を歌ってる…
この歌は典型的な譬喩歌と云えるでしょう。

360_F_300240734_otEoOKSVwPxQSuUfZ8lyXF0CeWLvbIPG.jpg