齋藤杏花 (さいとうあんな)中の人のじぃじの三回忌です。ですのでお話したとおり、軽い万葉話で失礼させていただきます

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令和6年6月9日、早速に参りましょう。

昨日、南九州が平年より1週間以上遅れて入梅しましたが、おらほうは、これまた昨日お噺ししたとおり、まだまだってとこですね。
まあ、よかった、
万葉集には明確な梅雨の歌ってのは見つかりませんもの。先週、ないだろうと思ってたバラの歌がいとも簡単に出てきたのとは好対照です。
さもありなん。昨年ご案内いたしましたが、梅雨って言葉が出来たのが江戸時代なんですから。
うーん、無理矢理探して、こんなのは如何です?
巻八夏の雑歌に、こんなのがあります。

夏まけて 咲きたる唐棣 ひさかたの 雨うち降らば うつろひなむか


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1485は図らずもまた、大伴家持の作です。

夏まけて、は夏負けじゃない、夏を待ち受けて、の短縮形でしょう。
唐棣は庭梅のほかにも木蓮、庭桜などの説があります。
他の歌でもハネズ色はうつろい易いものと歌われており、将にこれから見るあろう雨に打たれて色の変る花の風情を彷彿とさせる歌といえましょう。

では、これにて失礼。
齋藤杏花 (さいとうあんな)中の人に戻り、手の空いた者から順次、墓参りへと行って参ります。

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