バラが咲いた バラが咲いた♪ 於 万葉集  

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そろそろよろしいかな?
昨日お噺した駄バラ3きょうだいの末子です。
真上から撮った写真が見られるものとなりましたので、公開致しました
色の強い黄色ってのは説明書どおり、が…
小さいなあ。
直径12cmなんてとても、とても。その1/3くらいなもんですね。
まあ本来だったら、摘み取るべき蕾だったのかもしれませんが、そんな惨い事は出来ませんよ!
これも楽しみ、次は早く大きくなーれ!です。

で、です。
本日は万葉噺をする日曜日でしたね。
ナンボ万葉集とて、流石にバラの歌はないだろうと思ってたら…
あるんだなあ、これが。
いやいや、日本におけるバラの歴史で調べたら、一発出てきた。
敢て『万葉集 バラの歌』で検索するまでもなくです。
あ、これで御座います。

道の邊の 荊の末に 這ほ豆の からまる君を 別れか行かむ


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巻二十4352は防人の歌。どこから行こう?東国訛ですから、読み仮名付けるとこからはじめましょうか。
みちのべのうまらのうれにほほまめのからまるきみをはかれいかむ
この"うまら"が、イバラの訛、画像で引いたノイバラなのです。
東国訛っていったっしょ?作者は天羽郡の上丁・丈部鳥とあります。
鳥なんて変な名前!ってそれはいいんですが、天羽郡、おらほうではあーりませんか。
遠くにお住まいの方のために付け加えるなら、今の君津南部、安房と接するあたりです。

豆は蔓植物、それがノバラの木に絡みつくように、私にすがって「行かないで!」という貴女と別れていくのだろうか、と。
この時代、男性が女性を君と呼ぶのは非常に珍しい例、田舎言葉との落差の大きい歌です。

さて、バラといえばどうしても欧米物にイメージが行ってしまいますが、元々はアジアの方に多く見られる花木なのです。
我国においても、こうして万葉集にも登場する、他にも常陸風土記にも登場します。
"うばら""うまら"…
西暦700年代のことです。

平安時代、支那大陸の改良種が入るまでは、バラっちゃ野バラを指すものでした。

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