そういえば、万葉集の石川県の歌を噺したのは、1月以上前のことでしたね。今日はその続編と参りましょう

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やったね。昨日はおらほう予想通り綺麗に晴れて、溜まってた洗濯物を綺麗に片付ける事ができました。
そして、暮れては満月、スノームーンもくっきり、
けどまあ、今日はまた冷たい雨、下手すりゃ文字通りのスノーとか、
って、このとこお天気の噺ばかりしておりますです。

犬の卒倒というなら、某国営放送。
平日のお昼のニュース後の時間帯の番組はなくなっちまったんですかねえ?
相変わらずというのは不謹慎になりましょうが、令和6年石川能登地震関連情報を入れてます。
まあ、ねえ。
先に不謹慎と言っていまったから続けやすいですが、これって全国放送でおらほうまで流す性質のものなの~?
それこそ、あっですよ、空いた衛星波使って流せばいい事です。
中味もなんだか次第にワイドショー化してきてるような…
ま、受信料けーせ!まではいかんものの、なんか釈然としません。

そうだ。昨日の土曜日。
あれなんか、首を傾げるばかりでしたよ。
はっきりいって怒りすら感じました。
ん?地区の食堂が再開したってアレ、
ご覧になった方もあるでしょう。
2度にわたって、調理場に撮影機器を持ち込んで。
ついでに言えば、あれほどのマスク好き民族が取材陣も調理場の人さえもがノーマスクで、食べ物の上でべちゃべちゃ喋くる始末で。
保健所が潰れてなければ、怒鳴り込んでくるって世界と思料しますがね。
避難所における感染対策、感染対策と繰り返しといて方や、これ。
混同すらも腹立たしいのに、衛生対策<感染対策 のこのなおざりぶり。
ここまで来たら、受信料けーせ!の範疇といえましょう。

おっと、限がない、本稿は石川県の万葉の歌の噺でした。
意外な事に、案外ある。能登に限定して調べるだけで結構でてきますわ。
そんな中、今日はオーソドックスなご当地ソングを拾ってみましょう。
巻十一2424はこれです。

紐鏡 能登香の山も 誰がゆゑか 君來ませるに 紐解かず寝む

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艶っぽいっスね。
紐鏡は文字通り紐の付いた鏡、莫解カと音が通じますので能登香に掛かる枕詞と取るべきでしょう。
natか、英単語でもほぼ同義になるのはご愛嬌です。
がー、白状します。
実はこの歌、能登のご当地ソングとはまったくの偽り、能登香山があるは岡山県津島市で似ても似つかぬとこ、あはっ!

…じゃないよ、続けます。
えーっと、さてこの歌はいつぞやもやった『物ニ寄セテ思ヲ陳ブ』にあり、柿本朝臣人麻呂之歌集出とのことです。
が、恐らくは人麻呂の歌ではない、作者不詳というべきでしょう。

では、今度こそ正真正銘の能登の国の歌で、紛れもない万葉歌人・大伴家持の歌を。

珠洲の海に 朝びらきして 漕ぎ來れば 長濱の灣に 月照りにけり


巻き十七4029は、珠洲郡より發船して治布に還りし時、長濱灣に泊てて、月光を仰ぎ見て作れる歌一首、という題詞と、「右の件の歌詞は、春の出擧に依りて、諸郡を巡行し、當時屬目屬して作れり。大友宿禰家持のなり。」という更に長い左注に挟まれてます。
これだけあれば、敢えてくどくどは不要。
ふう、災害関連ニュースでよく耳にする地名が入っており、ようやっとお題に繋がりました。

以上、本日はここまで、現地の皆さんの一日も早い生活再建を祈ってやみません。

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