世界一クソ面白くない相撲をホンの少しだけ面白くする投稿…ってタイトルにしようと思ってたら、大はずれ。われらがプリンス琴ノ若が勝って再び…

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勝負ってのはやってみなければ分かんないもんですね。
思えば、昨日の番狂わせ、まあそういっていいでしよう、琴ノ若○ー●霧島 のせいで前の記事のタイトルも的外れになってしまいました。
あ、ひとんではしゃいで御免なさい、言いかけたよう大相撲初場所の事を云ってます。
ホント、齋藤杏花(さいとうあんな)の自身満々の事前予想は大外れ、大恥さらし、臍の緒切ってこの方、こんな嬉しい赤恥もありません。
われらがプリンス・琴ノ若、これで大関当確ですよ。
厳しい事云う人も少なくないですが、直前3場所の一つ前も三役で11勝してるんですわ。
例え基準より1つ少なくても昇進になんら差し支えないと思料します。

っとお相撲はまた千秋楽をみてからってことでここらにし、噺に行きましよう。
今日は日曜日で万葉噺の日です。
さて、万葉集に相撲の歌は?
神話に、野見宿彌 vs 当麻蹴速 の逸話が残ってるくらいですから、今のものとは大幅に形が違ったにせよ、万葉時代には相撲はあった筈です。
でもあんま聞かないなあ、思って調べてみたとこ…

相撲そのものの歌はやっぱ見つかならないものの、題材となった歌はありました。
巻五の貧窮問答歌の手前に、相撲使の役人が諸国から力士を選別して都に上る途中、18歳の若い従者大伴熊凝が急病で亡くなり、それを悼んで本人になり代わって詠った歌が載ってます。
非常に長い序の後の長歌に続き五首の反歌が続くという構成で、熊凝の心情を代詠してます。
作者は同じ筑前国守時代の山上憶良とされます。
本日は、その反歌のうちの二つを俎上にあげてみましょう。

逆順で先ずは890。

出でて行きし 日を數へつつ 今日今日と 吾を待たすらむ 父母らはも


待たす の す は尊敬語ですね。
即ち、待ってるのは父母、それを慮って嘆く子・熊凝の心情が代詠されてます。
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そしてもう一首887.

たらちしの 母が目見ずて 鬱しく 何方向きてか 吾が別るらむ


たらちし は たらちね ですわ。
読みをつけておけば、鬱しく=おぼぼしく 何方=いづち 。
つまり。
こうして都を離れていくのだが、故郷とあの世、どっちの方向をみて去るのだろうと、こういってる訳です。

成程憶良です。
お得意の、親子の情ってことですね。

万葉集は全編愛の歌集でした。

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