木の下合戦 ~ 『まっせとはへちにはあらじ木の下のさる関白をみるにつけても』vs『御所柿は独り熟して落ちにけり木の下に居て拾う秀頼』

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大相撲九州場所も大関霧島の優勝で幕を閉じ、熱を入れてみてしまった齋藤杏花 (さいとうあんな)とすればいささかロスト状態にあるところです。
さあ気分を取り直し、このとこ火曜恒例の某国営放送大河ドラマ噺をするとしましょう。
そうそう、補足しておけば昨日の噺の長谷川京子ガラシャは、2006年の『功名が辻』でした。

んで現在放映の大河です。
『どうする家康』第45回「二人のプリンス」…
プリンスとは琴ノ若関にあらず、秀忠と秀頼のことでしたね。
と同時に、時空暦遡ること半世紀、その過去世界における家康と氏真のことでもあったわけです。
うん、どうするも尻上りによくなってきましたね。
はっきしいって不評、確かに正直言って本能寺のあたりでは滅茶苦茶になってましたが、最終版に掛けて大化け。
久々に登場させるキャラで時の流れを表す技法が、前半一話読み切りの週刊漫画だったどうする家康を一躍大河ドラマ臭くさせてる訳です。
残り3話。
いいバランスじゃないですか?
元が期待されてないから、前作のような最終回急失速はないはず、私は期待します。

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45話も色々ありましたが、娘時代平成の女蜀山人を目指してた者とすわば、ここは劇中の狂歌に注目しましょう。
こうでした。
御所柿は 独り熟して 落ちにけり 木の下に居て 拾う秀頼

史実においては、京都所司代の板倉勝重が探索を希望したけど家康自身がそれを許さなかったといいます。
読んで参考にしたいから、という理由からです。

木の下の落首といえば、少し前にもっと有名なのがありましたわ。
まっせとは へちにはあらじ 木の下の さる関白を みるにつけても

これに対して秀吉がとった処置も有名です。
草の根分けて探し出し、3日間掛けてなぶり殺しにしたんでしたね。
殺生関白の面目躍如、ちなみに利休切腹はその2日後です。

好対照ですが、どちらも生の民の声に敏感だった事は共通です。
どっちが上手かはここでは結論は出しません。
ただまあ、家康が秀吉をみて学んでた事だけは間違いないことでしょう。
暗にそこらも匂わせた第45回「二人のプリンス」、上々の出来であったと再度繰り返します。
最後に。

やっぱナレーションは、春日局だったんスね。

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