クマが多くてクマったもんだ 於 万葉集

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さあ、色々あった大相撲九州場所も今日が千秋楽です。
そうなんだわ、色々あった。
流れた昇進レースには触れないにしても、序盤上位安泰で流れ出したこの場所もいざ終盤に掛かるとやはり荒れ出し、ワリ崩しがおきましたね。
14日目の取組の発表が千秋楽同様に、打ち出し後になるなんて、初めての事じゃないっスか?
初めてというなら、一場所に二度の水入りなんてのも初めてとか。
へへっ、スー女の齋藤杏花(さいとうあんな)は両方ともリアルタイムでみました。
それから、2度の取り直しで3度軍配を貰ったなんてケースも目の当たりにしました。
下世話に2度の軍配は難しいといいますが、それが3度ですぞ。
琴手計さん、これを期に奮起して来場所こそ関取に上がってください、
と、取組結果に左右されない内容の枕をつけたとこで、日曜恒例の万葉噺いきましょう。

2-3前のニュースで、ヒグマに襲われ落命した北海道の大学生が、やっぱり喰われてたってことが正規に報じられてました。
なんだかなあ…畜生に喰われる最期なんて、かあっ!、堪ったもんじゃありませんよね。
そうだよ、母堂の嘆きは如何ばかりか、胸が締め付けられます。
今年は、ホント、クマ害の当たり年で。
で、万葉集にクマの歌がないかと当ってみたところなのです。

ありましたわ。
巻十一の『物に寄せて思を陳ぶ』の段に、ばっちり見つける事ができました。
2696は作者未詳の歌です。

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荒熊の 棲むとふ山の 師齒迫山 責めて問ふとも 汝が名は告らじ


師齒迫山の詳細は不明ですが、前後の歌が富士ですので、その外輪山であるものと推測されます。
そうなんだなあ、今も昔もここらはクマの名所です。
クマってのは和獣の王、森の王様にして山の神様なのです。
その恐ろしい荒神様の住むという師齒迫山(しはせやま)までで責(せ)を導き出す為の序、この歌の歌意は下句の14字に集約されます。
たとえ詰め寄られて聞かれても決してあなたの名は漏らしますまい…
違います、違います、拷問に掛けられてもサツに垂れ込むことはありません、ってことじゃありません。

詠者は年頃の娘です。
娘に悪い虫が付かないか気になって堪らないとこなのは、時代を超えた親の常、
ことに同性親とすれば、監視役としての立場は譲るわけにはいきません。
当然、カレシの方もそこらの事情は十分に承知してる、そこで彼女が母親にチクらないか気になってしょうがない訳です。
そこでの心情披露なんですよ。

例えこの世で一番恐ろしいものに攻められても、けっして…

そうなんですよ、ここでクマに寓されてるのは何と、母親なんですわ。
さてさて、この私も私生活では二人の娘の母、来る将来、クマに寓されて恐れられるものやら?、あはっ!

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