AIの出現により真っ先に消えるのは作X家だったか?あっと、既に絶滅してて今残ってるのは著作権業者でした。言い直します。AIの出現によって著作権業者が真っ先に商売としてなりたたなくなりそうです

カラス.png
連日の文句から入りますが、ここ数日、烏がうるさくてねえ。
違う、違う、烏克蘭じゃない、正式の学術表記で片仮名書きしましょう、鳥のカラスです。
気にしてるせいかもしれませんが、急に流行りだして夜もよく眠れない程です。
自然に起因する騒音なんだから通報窓口でもあるのでは?と調べてみるに、ざっと見る限りなんですけどね。
ないですよ。それどころか出てきた文字というなら、~の時は駆除できます、原則無闇に駆除することはできません、と人間様の行動を取り締まるものばかり。
ほんっと、千葉市って使えねえ!でございます。

使えねえ読売新聞がしつこく[衝撃・生成AI]って特集を一面でやってましたね。
<上>の『チャットGPTが犯罪指南、爆発物作り方も詐欺メール文章も瞬時に』を見た折は、私、(自BLOGで触れることなく)スルーしようと思ったんですよ。
だって過日の社説の反論で言い尽くされてるんですもの。
こんなん、刺殺事件が起きたから刃物製造は制限すべき、放火があるからマッチ作るのはやめよ、といってるのと一緒です。
つまりは使用方法とその本質とを履き違えた議論で、バカバカしいの一言で済ますべきでしょうから。

そして昨朝の朝刊に乗ってた<下>の『唐突な「トップ会談」に波紋…チャットGPT利用に前のめり、ブレーキ役見当たらず』。
これが結論というなら、大分生臭くなってきましたね。
やってることは『清兵衛』の父親と同じながら、打算なしで単純に世間の枠に外れるという理由のみだった物語の人物と異なり、大いに打算の入った読売論調です。
<下>は政治的に、そして<中>は算術的に。
つーことで、本稿で俎上にあげるのは<中>の『作家そっくりの作風、チャットGPTが「作品」…著作権の保護曖昧』といたすことにいたしましょう。

中.png
何々?このおばさんが、
「生成AIは元となった作者の表示や同意、補償を伴うべきだ」
って文句タレてるとな?
ん?30才とな?
じゃ、齋藤杏花(さいとうあんな)の中の人より大分若いんだから、おばさんっていったら悪いか。
許せ、許せ、外人の年なんてのはお互いわかんねえもんですから。
さて、おばさんは取り消したとしても「文句タレてる」は取り消しません。

まあねえ。これでも好意ですよ、本来だったら「著作権業は時代の流れで陳腐になった。商売替しなさい」で片付けてもいいんです。
と、前振りしていいましょう。
生成AIが元にしたのは、当然の事、過去作品です。
生成データをみて、「はあ、昔は拙いものかいてたもんだ。今の私は比べるべくもない」となぜ言わん?
なぜ論外の駄作よとせせら笑って胸を張らん?
先回りして結論だけをいうなら、これがコンピュータの発展というものなんです。
コンピュータはどんどん発展する、けど人間もまた発展してるんだから、相対的な位置関係は変わらない…
フォレスター教授が半世紀以上前に論破してることなのにねえ。
だから私はこの人たちの事を、既存の利権にしがみつく著作権業者と揶揄するのですが。

この著作権という権利ですけど、これって人類誕生の折からあったもんでしょうかねえ?
詳しくはわからないものの、答えがNOであることは間違いないでしょう。
社会の変化に伴いいつの頃からか生まれてた権利です。
広く芸術全般をいってしまったら、あまりにも範囲が広くなりますので、ここは歌、こころの音楽に絞りましょう。

歌は本来特定の誰かの権利品にならず、皆の共有財産ですよ。
本BLOGで盛んに俎上にあげるわが国事情ばかりでない、地球上のどこにも民族音楽・民謡の類はあります。
それが近世から近世に差し掛かるあたりでこの権利が意識させるようになり、次第に共有財産ではなくなってきました。
ひとつ逸話をあげましょうか。


今でもブラームス作として演奏されるハンガリー舞曲。
正しくは採譜なんですよね。
実はブラームス、著作権侵害で訴えられたことがあるんですわ。
原告は地元ハンガリーの作曲家たち、元々民謡の類なんですからおかしな話なんですが、それでも裁判が開廷されたのは事実です。
ブラームスの親友のワルツ王シュトラウス。この人は優秀な商売人であったので、晩年うまいことをいいました。
「種々のウィンナワルツは拙作ではありません。元々ウィーンの空気に満ち満ちていたものをたまたま人一倍感性の強い私が感じ取り書き留めただけなのです」

元に戻しましょう。
著作権などというものは、元々あったもんでなく社会の変化でいつの頃にか出現したもの、
変化の為に生まれたものであるなら、変化のために消えるのも道理です。
そして消えたとしても、それで間違っても人の能力が衰えたというわけではないのです。

…今、ヘンな事言ったなあ。
道具の出現によって人間の能力が落ちる例もある、
例えば計算機です。
算盤弾かなくなって人間の計算能力は明らかに落ちました。
でもね。
それで何か問題が起きてますか?
時に、毎度槍玉に挙げるプロ将棋ですけど、存外ご自身はわかってらっしゃるようで。
あ、所詮は計算問題なんだから、もうAIに取って代わられる運命だって事を。
だから、意識してショー化してる。
なんですか?対局中に出前で取った食事を大々的に報じるっての?!
まんで、ほら、あの冬の、ほら、便所掃除のおばさん。
あ、カーリングでした。あれの二番煎じです。

…スンマセン、また話を逸らしてしまいました。
えー、人間は道具を発明することによって、今まで極めてきた関係能力を錆付かせて来ました。
それは決して退化ではありません。
旧来の作業から開放された人間はまた新たなスキルに挑み、その生活を進歩させて来たのです。
これが人の英知ってヤツですよ。
それを頭ごなしに否定する読売の衝撃・生成AI特集の論調!

違ってますね。
道具が発明されて何某かの問題が起きたというなら、道具が悪いのでなく従来のやり方が時代にそぐわなくなったのです。
それを変えることを考えずしてどうする?
読売新聞の件の論調はミシン発明者をリンチにしたお針子たちの暴挙そのもので、大いに首をかしげるところです。

怒りすら覚えます。

e96fe04e7ec338649b6ece4374ebaa91.png