阿月ちゃんとムロ秀吉と ~ 某国営放送大河ドラマのレビューは、やっぱどうしても放映翌々日の火曜日になってしまいますね

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色とりどりの花から葉っぱの緑に色彩の移りつつある我が庭。
今年もまたシランが出て来ました。
ん?早いな、この分ならマルエツに行く途中の家にも…
と期待して確認してみるに、あちらさんのはもう花盛り、、、
うーん、通路で普段は踏みつけて歩いてる場所ですからやむをえないのかも知れませんね。
ご紹介のとおりばぁばが毎年必ず「シランは知らん

つまらぬ……。出直してまいれ。

スタンシアラ王ならぬ第六天魔王にこう言われそうなキャラが、TV画面にも居ましたよね。
ほら?って噺は既に今となれば一昨日放映の某国営放送大河ドラマ『どうする家康』に入ってます。
金ヶ崎の陣で、越前ガニ使って「かにがさき~~」とおやぢギャグをかました、主人公家康。
眉一つ動かすことなく顔面達磨大師続けてた岡田信長が、無言のままのその表情で、件の定番台詞を示してると思いきやです。
可也間があって、我らが神の君があせり出したとこで、あっははは!
このように陽気な出だしで第14話『金ヶ崎でどうする!』は始まりました。

その割には惨い終盤でしたね。
阿月ちゃん殺しちゃいましたよ。
ま、確かに、元話は誰でも推察できるとおり、マラソンの起源。
マラトン→アテナイを駆け抜けた兵士は息絶えたと伝わりますがね。
なんもそこまで入れなくても十分下敷きは分かります。
なんてったって、まるそんって位ですから、ワリに合わない競技に決まってますよ。

某ツイッターでは、「阿月ちゃん、もういいから茶屋に替わって貰いなさい」ってつぶやきを目にしました。
茶屋四郎次郎の中には、過去大河『いだてん』で金栗四三やった人か入ってたんでしたね。
でも、それ、ダメ。
茶屋(金栗)なら金ヶ崎につくまで54年8カ月6日5時間32分20秒3かかりますから、えーっと、鎖国が完成した頃だな、
もー、皆死んじまってますわ、あはっ!

つまらぬ……、ってことで出直しましょう。

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同じくドラマ終盤で着目すべきは、ムロ秀吉の怪演でしょう。
いや、ホント、背筋が寒くなるものがありましたよ。
殿で死を覚悟して傍目構わず泣き崩れてたと思ったら、直後に氷のような冷徹さで家康を脅す、
しかも、それがアンタの為(でもある)と言ってのけるんですから尋常ではありません。

思えば金ヶ崎、所謂三英傑が揃い踏みする場です。
史実としても物語としても重要な場であります。
直前から豹変するも、家康に謎をかけてきっちり「あほたわけ」のしっぺ返しをする信長、
死を命じられたに等しい任務に泣き狂うも、自己保身と忖度を忘れぬ秀吉、
そして、苦りきりながらもひとつしかなく選択肢にいち早く意思決定する家康、見ごたえのある打ち合いでした。

秀吉に戻せば、最近余り流行る事もありませんが、かつては3人の中の一番人気でした。
それ故、大河史上最高の秀吉は?というのも定番の話題として上がったもんです。
このムロ秀吉は今までのどのタイプでもありませんね。
一言でいうなら狂気の秀吉、恐ろしさがより強調された岡田秀吉とは対照的なとっつき易さをウリとしながら、実はこっちのほうが恐ろしいんじゃないかと思わせられる程。
今後に注目です。

死を命じられたに等しい仕事を命じられたが、運よく生き延びられれば大出世のチャンスでもある、と。
これで誰か思い出す現代人はいませんか?
将に、ウクライナ大統領のウォロディミル・ゼレンスキー氏がこれだと思えるんですよ。
私はウクライナなんてのは知らない、鳥人ブブカと欧州の穀物倉ってくらいしか知ってることはありませんでしたが、戦争開始後に色々知ることとなりました。
何でも急速な西化の歪で内外の問題点が山積み、それで『軽い神輿』として祭り上げられたコメディアンが氏。
首ひとつで問題解決という局面続きでしたが、今のとこ首はつながっています。
果たして秀吉と同じく栄華を極めることが出来るかが今後の注目点です。

以上、齋藤杏花 (さいとうあんな)の、金ヶ崎合戦に端を発し現在進行の露烏戦争にまで思いを馳せた歴史探訪でした。

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