先週お話ししたよう『目指せ!! 平成の女蜀山人!』の『「歌よみに与ふる書」、異議あり!』稿には色々追記がされてましたね。未だ出してないのを探してみるに万葉集に関してでしたので記事にします

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ふうー、今日から平穏が保てる…
でいいのかな?確か昨日の20時で、拡声器鳴り物入りの選挙カーは終わりになった筈です。
まあ何度かお噺してるように現在私が日々を過ごしてる母屋は、県道にペタリ面して建ってましてね。
平素から車の騒音にカリカリさせられてるとこです。
それがある選挙カーですよ。
家の前で拡声器の電源入れられ出し抜けの大音響を聞かされると、もうションベンちびりそうに…
いやいやogiffin、冒頭から失礼しました。

いやいや齋藤杏花 (さいとうあんな) 、尿漏れなんて年じゃありませんよ!
だって人生、ここまで経過したとこの半分前まではJKだったんですもの。
つーことで、その当時の思い出の『目指せ!! 平成の女蜀山人!』、さっそくに参りましょう。
誤字等含め当初原文のままに復元します。

閉鎖後の翌年10/3

桜花 今盛りなり 難波の海 押し照る宮に 聞こしめすなへ

大阪の桜
万葉集は巻二十.4361です。
ということで突如、孝謙天皇の御世まで時代が遡りました。

というのは、つらつら思いかえるに。
某国営放送の大河ドラマをよく話題にしていた本blogです。
ああ、去年は義経だったんですねえ。なんか、随分昔のような…
今年は、ご存知のとおり、功名が辻、その功名が辻の直前回は太閤秀吉の死の場面でした。
柄本明さんの「恍惚の人・秀吉」は鬼気迫るものがありましたよねえ、触発されるものがありました。
そこで「難波のことも夢のまた夢」、急遽加筆に踏み切った次第です。

ああ、この歌の作者は大伴家持です。
そうですよねえ。この時代は大阪一帯は大伴氏の領地だったんですよねえ。
桜の歌が一首も出てこない吉野とは好対照に、大阪はかの時代から桜の名所でもあったようです。
そして、犬養先生のお膝元…

えーっと。
BOROというバンドが『大阪で生まれた女』という唄を歌って一斉を風靡したことがあったんですか?
その折、大阪文化を特番した教育番組で、(当時の)大阪大学名誉教授・犬養孝博士と共演したとか。

 踊り疲れたディスコの帰り
 これで青春も終わりかなとつぶやいて
 あなたの肩をながめながら
 やせたなと思ったら泣けてきた
 大阪で生まれた女やさかい
 大阪の街よう捨てん
 大阪で生まれた女やさかい
 東京へはようついていかん
 踊り疲れたディスコの帰り
 電信柱にしみついた夜

この唄から連想する万葉集の歌は? と問われて先生があげたのが元稿で触れた、志貴皇子の「葦辺ゆく~」です。
ようやっと種明かし、であるが故に、この稿に加筆なんですけどね。
私も犬養先生にならい『大阪で生まれた女』を聞いてみたんですけど、連想したのは万葉集にあらず、とあるバレー曲でした。

ウェーバー作曲・ベルリオーズ編曲の『舞踏への勧誘』。
ああ、アンデアウイーン劇場・杮落としにして、曲の途中で終わりと勘違いした客が拍手してしまう指揮者泣かせの曲ですね。
このパレーのストーリーを彷彿させます。

 一輪の薔薇の花を口にくわえた乙女が、舞踏会から戻ってくる、
 心地よい疲れに乙女は、うつらうつら、
 と、夢の中に薔薇の精が現れ、彼女とワルツを踊る、
 曲が終わると精は乙女にキッスして、月の世界へと帰る、
 気がついてみると、薔薇の花はしおれ床に散っていた。

ワルツの終わりを終曲と勘違いしてしまうんですけどね。
ともかく、19世紀において20世紀のディスコ並みにブレイクしたのが、このウィンナワルツです。
どうです? 感じこそ正反対になるものの、同じテーマでしょう?
19世紀・古き佳き時代の欧州 vs 20世紀・疲弊時代の戦後ニッポン、我彼100年の2つの差が、こんなにも違わしむるわけです。

以上、相も変わらずアッチコッチに寄り道するのが好きな ミユ の閉鎖後尚一年以上もたってからの加筆投稿でした。
(誤字等含め当初原文のまま)

大阪の造幣局の桜の通り抜けの話も、数日前に終りました。
そうでした、万葉時代は大友氏の所領でしたね。

さあて。
本当にあっちこっち飛んでますわ。どう突っ込むか?
やっぱ、万葉集の切り口から突っ込みましょう。

この歌はね。
家持の歌でも場所としては随分後ろ、巻二十の防人の歌のうしろにあるんですわ。
続く4362も家持です。

海原の ゆたけき見つつ 葦が散る 難波に年は 經ぬべく思ほゆ


右は、二月十三日の兵部少輔大友宿禰家持のなり。とあります。