続続・千数百年前の歌集・万葉集にも今旬のLGBTがあった?!何と古くて新しい古典!!

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いやいや。朗希の昨晩で8強入り、決められなかったっスね?我らが侍ジャパン。
なんて、前の試合で豪州が連勝した時点で12日以降にずれ込むことは確定してたんですけど。
さあ行け!!今晩も!
てな具合に、普段は野球なんて全くない癖にいまやすっかりノリノリギャル(←く、苦しい!)と化してる、凝り屋の齋藤杏花 (さいとうあんな)です。

さあて、大好評に付き今週も万葉のボーイズラヴ、大友池主と家持の恋物語をお噺ししたいと思います。
巻十七にもこの二人の相聞歌がありました。
時は天平十九年(747)三月、病床にあった越中守大伴家持に、当時は同じく国司として越中に贈った書簡に次の歌があります。
元々は漢詩のレビューで、そこに添えた歌ですからモチーフの詩を含むとこの長い序がありますがここでは割愛し、いきなり長歌から入ります。

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大君の 命畏み あしひきの 山野障らず 天離る 鄙も治むる 大夫や 何か物もの思ふ あをによし 奈良路ぢ来通ふ 玉梓の 使絶えめや 隠り戀ひ 息づき渡り 下思に 嘆かふ我が背せ 古ゆ 言ひ繼ぎ来くらく 世間は 數なきものぞ 慰むる 事もあらむと 里人の 吾に告ぐらく 山傍には 櫻花散り 貌鳥の 間なくしば鳴く 春の野に 菫を摘むと 白栲の 袖折り返し 紅の 赤裳裾引き 少女らは 思ひ亂れて 君待つと うら戀すなり 心ぐし いざ見にゆかな 事はたなゆひ (3973)

反歌が二首付いてます。

山吹は 日に日に咲きぬ うるはしと 吾が思ふ君は しくしく思ほゆ(3974)

我が背子に 戀ひすべなかり 葦垣の 外になげかふ 吾し悲しも(3975)


これに、病床から答える家持。同じく漢詩つきの長い序の後に二首が登場します。

咲けりとも 知らずし あらば默もあらむ この山吹を 見せつつもとな(3976)

葦垣の 外にも君が寄り立たし 戀ひけれこそば 夢に見えけれ(3977)


…ふーう。手間が掛かった
今回は岩波の萬葉集の原文とあわすべく丁寧に字を拾いました。
seesaaBLOGも結構優秀で、旧字体が全部ちゃんと出てるようですね。
いつぞやのラトビアの方が、
「いとしいとしというとこころ」が"戀"と書かれてました。
「にかいのおんなはきがへんだ」とはおっしゃいませんでしたが。

んな悪ぃ事ぁ教えねえでいっか、あはっ!

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