はーる よ こい ~♪ 於 万葉集 ぱーと2

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立春過ぎの雪の余韻、未だ覚めやらぬとこ、日曜日を迎えました。
いえいえ!おらっとこはさっぱ降りませんでしたよ。
午前中は空気に水滴が混じってる程度で午後になって次第に雨らしい雨が降ってきたのですが、その頃は隣県の雪も雨に変わってたとか。
間に山もないのに天気は、ホント、しばしば違ってるものです。
それでもね、雪の明日は乞食の洗濯でしたっけ?昨日の富士山の見事だったこと、元日の初富士以来の出来ですね。
ところどころの冠雪も剥げ、確実に季節が移り出してる事を感じさせられました。

さあて、万葉集の日。
触発されたとこで、先週の後のほうの歌の続きシリーズをご紹介しておきましょうか。
春の雑歌の段に、雪を詠むの一群が登場します。
巻十でいずれも作者不詳です。

梅の花 降り覆ふ雪を 包み持ち 君に見せむと 取れば消につつ (1833)

梅の花 咲き散り過ぎぬ しかすがに 白雪庭に 降りしきりつつ (1834)


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これですよ、これ。
そうでした、この時代のウメは全部白梅でございました。
もう少しいきましょう。

山の際に 鴬鳴きて うち靡く 春と思へど 雪降りしきぬ (1837)

峰の上に 降り置ける雪し 風の共 ここに散るらし 春にはあれども (1838)

ここらになると、どうです?より春の雪、季節の逆行という感じが強くなりますね。
あとの1837は、『右の一首は筑波山にして作れり』の注が付きます。
おや、富士山とは反対方向でしたね。

お決まりの、なんて新しい古典!の使用は敢て控えましたもののです。
本当に意味なんて一発で分かる、ということは現代人の我々が万葉人のそれと一致してるのですよ。
ということは、千何百年前も今も、日本の気候は大きくは変わってないってことなんですねえ。
地球温暖化ねえ。
この限りにおいてはやっぱ、多分に作り話の色が…

トランプさんは正しかった、あはっ!

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