今週もまた春の七草の話をしましょう。前回、チト、入りきれなかった噺があるもんで

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恵みの雨ですね。
おらほう、随分久々のお湿りに一息つけてるとこです。
んで、共通テストの日は必ずお天気には恵まれない…
今年も昔からのジンクスが生きてました。
そうなんですよね、すっか忘れてましたけど昨日から共通テストが始まってたんでしたわ。
しまった!#小池百合子に殺される なんての書いてる場合でなかったか…
なんて、去年書き尽くしてるから最早新規には書くこともありませんでした。

呆れ返ったのはマスコミですよ!
ねえ、去年、毎日が書いてた『痴漢祭り』なんてのの噺を、正規の役場が仕掛け全マスコミが本気で報じてる、ちょっと言葉もありません。
敢て今更言う必要があるかねえ?んなん冗談に決まってんだろ?!って。
事実は漫画よりもマンガ的なり、またしても一つ実例が加わりました。

さあて日曜恒例の万葉噺です。
実は前回書く積りだったのに入りきれなかった噺がありまして。
そこから入りましょう。ですので本稿は前週の続編ということになります。

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齋藤杏花 (さいとうあんな) よ、もうせんお前は万葉集には春vs秋の比べ歌があるといってた。では、夏vs冬ってのは?
と感じる方があったとしたら、失礼ながらそれは現代の物差しで過去を計ってる証拠でしょう。
勿論、夏vs冬はあるわけがない、というのは比べようがないわけです。
現代人にとっての冬はただ寒いだけの存在で、むしろ酔狂にもその寒さを求めるウィンターレジャーなんてのがある始末です。
これが古代人にすれば全然感覚が違う、寒いの暑いのと洒落くさいことのなど言ってられない、ずばり死に直結する季節です。
そうでしょうよ、寒さで凍える、食物さえも入手困難な時期なのです。
もし、このまま寒さが続いたなら…

そんな中微かにも新たな芽吹きを見つけられたとしたなら、どれだけ安堵し、どれだけの安堵を感じることか。
洋の東西を問わず、これが春の声を聞いた喜びとなって歌い継がれるわけです。
お話した芹摘みなんてのは将にそれ、時代を同じくせねば歌の意味などわからない、との犬養先生のお言葉が此処にもありました。

本日ご紹介するのは開巻一発目と同じ、若菜摘みの歌、巻八1427に赤人の作がありました。

明日よりは 春菜摘まむと 標めし野に 昨日も今日も 雪は降リつつ

おやおや。
春の訪れは今しばらく先のようです。

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