ついに本日、某国営放送大河ドラマ『鎌倉殿の13人』最終回。しばしそれに先立つ事ほんの半日のとこで、万葉集より鎌倉の歌を披露します

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お寒う御座います。常春の国房総も朝晩は寒暖計の数値は5やや上が定位置です。
昔っから、私、素足の女王で通してきたかんなあ。
足指付け根の皸がこたつに入るとしみるようになりました。

大評判の本年版・某国営放送の大河ドラマも、いよいよ本日で終劇ですね。
もう後半日後には(衛星で)オンエアー、見続けた人には堪らない一瞬がせまりつつあります。
つーことで、本稿は完璧に直前稿の続き、記事アイコンはむしろそれらしいのにしました。

鎌倉っちゃ相模の国だったんですね。相模国鎌倉郡。
何故かほっとした、横浜が武蔵だってのは結構有名、西に目を向ければ神戸が攝津だって意外な地理関係がありますし。
てな訳で、この鎌倉、頼朝が本拠としたお陰で長いこと東国の中心地のして存在しうるのでした。
後北条氏が小田原に本拠を置いた後も、例えば信玄が、例えば謙信が東国の覇者たる地位を治めようとするに際して先ずは目指した先となりました。
その後家康が江戸を築いてからは宗教的シンボルと変質しましたが、それでも近代になるまで隣接の横浜よりは余程の事の大都市の地位は守り続けました。
んで、噺は万葉集ですから上代ですよね。
果たして鎌倉という地名が万葉集に登場するか?と調べてみるに…

ありましたよ、ありました。
全部で4首あるらしいですが、今日はその内から東歌の2首を取り上げます。

鎌倉の 見越しの崎の 岩崩の 君が悔ゆべき 心は持たじ

ま愛しみ さ寝に我は行く 鎌倉の 水無瀬川に 潮満つなむか


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巻十四3365-3366はいずれも作者不詳、右の十二首は相模国の歌、の中に足柄に挟まる箇所に登場します。
3365が♀視点、3366が♂である事は言うには及びますまい、それぞれいかにもらしい歌です。
前の方が上句丸々を使った序ならば、後はストレートな性愛表現、既視感を禁じ得ません。

そうですか、鎌倉がありましたかよ…

万葉集ってのは、ホント、全国ご当地ソング集です。