秋の夕日に照る山 もみぢ~♪ 万葉時代は「もみち」と清んで読みまた「黄葉」と表記する事が圧倒的でした。季節になったとこで再度
時雨の雨 間なくし降れば 三笠山 木末あまねく 色づきにけり 大君の 三笠の山の 黄葉は 今日の時雨に 散りか過ぎなむ 時雨の雨 間なくな降りそ 紅に にほへる山の 散らまく惜しも 万葉集 万葉の人々 万葉のこころ 犬養孝 齋藤杏花facebook Facebook 齋藤杏花 (さいとうあんな) 齋藤杏花 もみち 紅葉 黄葉 時雨 大伴稲公 大伴家持 歌は皆の共有財産 仏前唱歌 秋風のロンド 榊原郁恵

今日11/13日、旧暦で言えば10/20、気持ちのいい小春が続いてます。
そうでしたね、小春とは旧10月の異称、このような晴れ間の事を小春日和というのでした。
天気予報やWEBのSNSあたりでも、紅葉の話題が届きます。
おらっとこはといえば常春の国ということもあって、今はまだ緑に少し黄が混じりだした程度なのですが。
えー、日曜恒例の万葉集の日、富士山ばかりでもつまりませんので、今日は一つ紅葉の話でもしてみましょう。
巻八の1553にこんなのを見つけました。
時雨の雨 間なくし降れば 三笠山 木末あまねく 色づきにけり
がらっとお天気が変わってしまいました。
時雨ねえ。
晩秋から初冬にかけての雨、これもまた旧暦十月・霜月の風物です。
詞書には、衛門大尉大伴宿禰稲公の歌一首 とある、大伴稲公あるいは稲君は大伴旅人の弟になります。
つまりは、大伴家持から見れば叔父に当たる、巻八では次の1554に、大伴家持の和へたる歌一首
大君の 三笠の山の 黄葉は 今日の時雨に 散りか過ぎなむ
が出てきます。
どんどん行きましょう。
同じく巻八の少し離れた1594に作者不詳のこんな歌があるのですよ。
時雨の雨 間なくな降りそ 紅に にほへる山の 散らまく惜しも
長い後書を要約してお話しするにです。
この歌は仏前唱歌と題されており、ちょうどその頃、ってか旧暦十月に平城宮で行われた法会で合唱された歌と記録されてます。
それにしてもさっきの稲公によく似てますねえ。
いずれの3首も意味はもういいでしょう、ただ、やっぱ、歌は皆の共有財産、いい歌があれば皆で歌ったのが上代ということのみ書き記しておきましょう。
さて今日はお天気は下り坂、これから雨になるとの予報です。
そして一段と深まり、木々の色付きが期待できるとの話です。
歌謡は歌謡でも昭和歌謡のこの歌が〆ましよう。