多分、直近記事の補足ということになると思う ~ ん?人丸?

hYyqRu-Y.jpg
台風というのはハエ並みの短命と言われますね。
調べてみるとなんか怪しげにせよ、よく聞きます。
つーことで直近日本にやってきた2022年第15号(タラス)。
これ、一日でしたわ!
いくらなんでもねえ、って脱力モードで噺行きましょう。

昨日の人丸の補足です。
人丸っちゃあんだ~?と思われた方もいらしたと思います。
笑点かな?…と思った方はいらっしゃらなかったでしょうけど。
これって何のことあない、人麻呂、人麿、柿本人麻呂のことですわ。
一時期なぜか、人丸といわれてたんですわ。



この歌なら、御年18歳のみぎりに解説してたんですわ。
すっかり忘れてましたが、『目指せ!! 平成の女蜀山人!』、先ずはこちらの投稿から復刻です。

あの辛辣な子規が…

2005年05月14日

人丸の 後の歌よみは 誰かあらん 征夷大将軍 みなもとの実朝



46bd585a.jpg実朝
金槐和歌集を読む、のなかで、ここまで絶賛してるんですよね。

それはそうと、どこぞの商業主義が、
人麻呂以来の歌人!
との触れ込みで、某国語審議員の歌集を売ってましたっけか?


俵万智の批判でした。
私、齋藤杏花 (さいとうあんな) になる遥か以前から俵の事は好きではありません。
てか、歌だとも思ってない、只の語呂合わせですよ。
それをこともあろうに万葉歌人以来とはねえ。
三十六歌仙以来というなら、まだ100万分の1くらいはわかるんですが。
ああ、子規が理屈と嫌いぬいた技巧一色という意味でです。

人麿に戻しましょう。万葉時代の代表的宮廷歌人ですよねえ。
本BLOGでも取り上げたばかりです。
過分にミステリアスなところがあり、実在すら怪しむ説もあるにせよです。

『目指せ!! 平成の女蜀山人!』から、過日の浜木綿、そして人麻呂の謎、2編つづけて復元しましょう。

とあるサイトの管理人さんの地元…かな?

2005年05月04日


人麻呂の歌、もう一首いきましょう。
巻四-四九六です。

み熊野の 浦の浜木綿 百重なすも ただ心は思へど 直に逢はぬかも

(挿絵略)「み熊野」の「み」は美称。熊野は、紀伊牟婁郡。牟婁郡はこんにち田郡にわかれ三重県にもおよんでいる。
「浜木綿」は、ハマオモトとも呼ばれ、石蒜科一曼珠沙華科一の南国の植物。
黒潮よせる九州・四国・紀伊・房総半島などに自生する。

さてさて、三句までを序に使ってますね。
直接的・男性的な万葉調の歌風ながら、序の使い方だけはむしろ古今風と感じます。
これも人麻呂が宮廷歌人のせい?

犬養先生が必ず「浜木綿子さんという女優さんがいますね」のギャグで解説を締めくくっていた歌です。


「女を愛するためには~」。『横着スケベ』さんには、徹底的に突っかかる私、あはっ!

2005年06月18日

鴨山の 岩根し枕ける われをかも 知らにと妹が 待ちつつあらむ

a706d62f.jpg

人麿
さて、そろそろ忘れられてるかもしれない、付属HPのことから入ります。
オフライン時代につくりためてた『面白替え歌ファイル』のなかで、私的に一番気に入ってるのは、おゝスザンナ です。

メロディーくらいは誰もが聞いたことがあるのではないかと思われるほど有名な、フォスターのこの曲。
日米両歌詞をしかと見比べると、別の荘園 (違うよねえ。なんて云うんだろ?) 売られた黒人奴隷が、生き別れになってしまった許婚を訪ねて大クエストするという物語なんですね。
うーん、ここにも『一大恋情交響楽』が。

ということで、標記 巻二・223の歌は、柿本朝臣人麿 「石見国に在りて臨死(みまか)らむとする時 自ら傷みて作る歌」とあります。
人麻呂の死にかかる論争の出発点ですね。