昨日の『筑波嶺に登りて嬥歌会をする日に作る歌』稿の下敷きは、現存最古保存大河ドラマである『風と雲と虹と』です

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昨日は、成程、日中以降は綺麗に晴れ上がりました。
台風一過というよりは、言葉とすれば雨上がり、空気も清んだようで暮れては綺麗なお月様・『前の十三夜』が見られたおらほうでした。
そして今日は秋のお彼岸の入り、そして何故か祝日・敬老の日なんだ。
前にも言ったけど、年寄りの日を彼岸に持ってくるとは何の嫌がらせでしょうかねえ?
どうせ旅行観光業者の圧力で、祝日法が捻じ曲げられたんでしょうよ。
なんでも奴ら、Go To復活させろと圧力かけてるとか、ホント、恥も外聞もない連中です。
おっと、つまんねえ政治ネタは本BLOGの守備範囲外、噺行きましょう。

挿絵画像は失敗りだったかもしれませんね。
これじゃ幾ら勿体付けてもネタはばれてしまうことになる、それ故開き直ってタイトルでばらしてしまいました。
そうですよ、『風と雲と虹と』。
昨日お噺しした万葉集巻九1759は挿入歌といってもいい、
 ♪~おーとめ おのこ を ゆーきつどいー かーがう…
序盤で山口崇扮する太郎貞盛が主人公・小次郎将門を誘う際に紹介し、ぐっと後半、もう最終盤でも鼻歌で口ずさんでました。
種を明かせば昨日の稿は何のこたぁない、随分久しぶりこの風雲虹を見返して思い出したってとこです。
歌舞のシーンが非常に多く、時代劇ミュージカルと云っていいでしょうか。視聴はもう何回目でしょうねえ?
齋藤杏花 (さいとうあんな)も坂東の女、マサカド様の直系子孫ですので、この大河ドラマは暇さえできれば全編を一気視してます。

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で筑波の『かがひ』に話を戻せば、序盤プロローグ部の逸話で、プレーボーイの太郎貞盛が晩生の小次郎を誘うんですよ。
社の前で歌い踊ってた男女が開放的な気分になり、次々と草陰に消えてゆく…
エロはグロでない、芸術だ!、退廃的なるも艶かしい光景です。
そして、「我が妻に 人も言問へ」、三角関係三角形頂点が、多岐川裕美演の小督。
推定年齢ローティーンにして既に貞盛とは浅からぬ仲、そしてその日も密会の約定のとこ、ちょっとしたハプニングですれ違いになった空き時間で、チェリーボーイ将門をパクッっと食べちゃうんですよ。
いえいえ、決してゲスびた邪推ではない、先んずる事初回の本役加藤剛初登場の場面にちゃんとした伏線があります。
作業してる娘たちが万葉歌原型と思しき歌を歌いながら、騎馬で走り去る小次郎を見かけるのですが、その際、
「いい男!女知ってるのかしら?私が…(キャハハハハ)」
と露骨な言葉で笑いあうのをみて、将門がいやな顔をしたりして。
おおらかにして性に能動的なヤマトナデシコ健在でした。

多岐川裕美って人は若い頃は童顔でなかったのですね。
けど、すげーヤな女!
小督という源家三の姫は、この後姉たちと結託して将門終生の敵になるのですが、後日歴史番組にゲスト出演した多岐川は、
「自分は将門の恋人役だった。(史実辿れば)こんな恐ろしい人の…」
などとぶりっ子こいてました。
役の小督そのままの女のいやらしさを感じ、一発で嫌いになりましたよ。

それとは対照的に故・加藤剛は、役者像のさわやかな万年青年の雰囲気そのままの、主人公小次郎将門を演じたものです。
多分に怪談めいた種々の将門伝のイメージを覆して余りあるものとなりました。
そうそう。
あのオープニングテーマ、最高!
残念ながら今残ってるこの動画は、背景のイメージがまるっきり違いますね。ねえ、吉永小百合ヒロインのメロドラマではありませんよ。
あのテーマは、マサカド様の駒音です。
遠くから微かに聞こえてきて、次第にはっきりと響くようになり、やがて最音響に達して目の前を駆け抜けていく…
この駒音こそが、坂東の民の逞しい生活力の暗示であることは、想像に難くありません。

一方、未だ語り継がれる将門怨霊。
これは一旦は味方しながら都側に再度寝返った坂東の民の後ろめたさに他なりません。
そして現代も継続してる…
荒唐無稽と笑うなかれ、進駐軍のジープをひっくり返したのは、まぎれも無い20世紀の出来事です。

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(注)この写真からみれば、将門首塚も随分イメージが変わったようです。
前は3方ビルに囲まれてるいずれの壁面にも、窓一つなかったそうです。