齋藤杏花 (さいとうあんな) の BLOG

あんだか、また、景気の悪い雨が降ってますねえ。
相変わらずの小雨模様の涼しい朝を迎えたおらほうですが、夕べ寝入り端は雨も真面目に降ってましたよ。
叩きつける雨音に吃驚しました。

吃驚、吃驚。
昨日はああは云いましたが、やっぱ菅さんの話は避けて通れないとこでしょう。
いやはや、ホント、驚きました。将しく青天の霹靂です。
マスコミにも流石に情報が漏れてなかったと見え、一日経った昨日になっても大した裏話も入ってませんので、ネット雀のざわつきも一入です。
大体は、あんですよ。コロナに絡めたものが大半です。
野党の面々はコロナ対策の失敗りと散々に吼えまくり、また逆に擁護的な人はコロナ禍の最大の被害者が菅さんだと言ってます。

でもね、私・齋藤杏花 (さいとうあんな)はコロナはこの際関係ないと思うんですよね。
考えてもみて御覧なさい。去年、氏が同じく青天の霹靂的に首相に就任した折には、既にコロナ禍は真っ盛りでした。
そして何より、菅さんは安倍前内閣の主要ポストでコロナ対策に当ってたのです。
ねえ？今更コロナ云々で電撃退陣とは極めて不自然だ、精精AP通信が海外で報じてるよう、コロナ禍下の五輪決行あたりまで掘り下げて考えるべきでしょう。
どっちにせよ菅内閣は１年限、結果的には実質 (安倍内閣の) 代行内閣だった訳です。
と、ガラにもない政治談議はここらにして、本題である万葉集に繋げましょう。

果たして政争から万葉に繋がるものか？と考えてみますれば、です。
簡単につながりますよねえ。
あの超有名な歌を今まで噺すことがなかったのは意外です。
女流の代表歌といっても過言で無いくらいなのにねえ。
プレリュードなら、過日投稿してますけどね。
あっと、こっちの方がいいか？
勿体はこれくらいにして、『目指せ！！　平成の女蜀山人！』の復元、行きましょう。

万葉中、もっとも女性から支持されている歌でしょう

2005年05月07

万葉中、もっとも女性から支持されている歌でしょう

万葉を代表する女流歌人・額田王を頂点に挟んだ、中大兄皇子（天智帝）& 大海人皇子（天武帝）の三角関係は知る人ぞ知る、といったところ。
この逸話をモチーフにした創作は枚挙に暇がありませんよね。

　　茜さす　紫の行き　標野行き　野守は　見ずや君が　袖振る

　　紫草の　匂へる妹を　憎くあらば　人妻ゆゑに　吾恋ひめやも

あまりにも有名なのでとやかく注釈はつけません。
女性なら上の額田王の歌が嫌いな人はいない、といっても過言でないほどですけど、私自身はそれほどでもないのです。

理由はといえば、あまりにもあからさまだから。
まず、これが天智帝の催した狩の場で詠まれた事。
『野守は～』なんてのはいくらなんでも口が過ぎるでしょう？
二つ目。下の大海人の返歌。
額田王のオブラートに包んだ比喩『野守は～』などどこ吹く風とストレートな物言いで返してます。

その場にいた天皇がどんな顔で聞いていたか想像がつくことですね。
歌の形をとった嫌がらせですよ、ここまでくると。
穿ってみれば後世の人たちの創作かもしれません。いずれにせよ、壬申の乱に至るプレリュードであることだけは間違いありません。

とまあ、そういうわけで個人的には昨日ご紹介した防人の歌や鎌足の歌のほうが、ずっと優れた恋歌と思えるのです。

歌番くらいは付け加えときましょうか。
巻一20、天皇の、蒲生野（かまふの）に遊猟（みかり）したまひし時に、額田王の作れる歌、そして、皇太子（ひつぎのみこ）の答へませる御歌〔明日香宮に天の下知らしめしし天皇、謚（おくりな）して天武天皇といふ〕が巻一21です。

そうでしたよ。
万葉時代には、我が国屈指の政変である壬申の乱があったのでした。