ますらをや 片恋せむと 嘆けども 醜のますらを なほ恋ひにけり ~ 古き佳き昭和を回想した、平成の古き佳き日々から

2021-05-16 06:43:29

あれあれ?今日はお天気は下り坂の予報じゃなかったっけか?
雨どころか、ほれ、直射日光がこの文机の上にも差してきて、慌ててカーテンを閉めたとこです。

さて、お噺。
毎日曜日は万葉ネタの恒例にぴたりの材料が、数日前の新聞に転がってました。
ずばり、全文引いちまいますか。
購読してる読売の四季って連載コラムからです。

◇ますらをや片恋せむと嘆けども醜(しこ)のますらをなほ恋ひにけり 舎人皇子(とねりのみこ)

 「ますらを」は男らしい男。何と情けない、あなたに振り向いてもらえないなんて。これでは男としてみっともない。それでも恋い慕っています。捨て身の求愛に相手の女も折れたようだ。作者は天武天皇の皇子。『万葉集』巻第二から。


この巻二117は、色々ありまして、それでもってピピっと来たわけです。
『目指せ!! 平成の女蜀山人!』における拙稿は、

おお、昭和! 古き佳き日々

2005年06月01日

44e2418c.gif
なんとなんと、掲示板に植木「万葉集」をご存知のお客様が出現しました。
仕方がありません。取り上げるとしますか。


永六輔 作詩 中村八大 作曲・編曲

   流行歌 万葉集

(朗詠)世の中は空しきものと知る時しいよいよますく悲しかリけり

 千年以上も昔の男が
 今と同じよな愚痴こぼす
 なんとかしようよまるで同じじゃ
 サルに顔向け出来ないよ

(朗詠)ますらをや片恋せむと嘆けども思のますらをなほ恋にけり

 千年以上も昔の男が
 今と同じよな片思い
 いやじゃありませんか当ってくだけろ
 磯のアワビじゃあるまいし

(朗詠)銀も金も玉も何せむに虚れる宝子に如かめやも

 千年以上も昔の親父が
 今より立派な育てぶり
 学校の成績あてにはならぬ
 夢のある子が宝もの

(朗詠)万葉集読んでつらくおもんみた植木等の学のあるとこ…
                      なんともはや


えーっと、取り上げてない歌は、


  ますらをや 片恋せむと 嘆けども 醜のますらを なほ恋ひにけり


巻2・百十七番 舎人親王の歌ですね。
流行歌~では『思』の字を使ってあるシコですけど、本来は『醜』が多いようです。(原文『鬼』)

大の男がうじうじしてて、と親王は思いのたけを舎人娘子にぶつけたのですね。
而して、

   嘆きつつ ますらをのこの 恋ふれこそ 我が髪結ひの 漬ちてぬれけれ

「当ってくだけろ」でしたか。
うーん、現代に生きている古典!
で、落としたいのですがねえ…

以上、少なくても昭和の時代までは恋愛に関しても「現代に生きている古典」であったことを再確認した齋藤杏花 (さいとうあんな)の当時のHNでした。


さてさて、こうして16年前の投稿を読み返してみるに、その当時はまだインターネットでの個のコミュニケーションを完全否定してた訳ではなかったのですね。
そして時を経ずして、所詮ネットはマスのコミュニケーションであると悟り、現在に至ります。
けど今現在ネットに出没するとなると、ホント、SNS全盛の風潮で幾らあがいても強制されてしまうようで、その否応なしにされられた個のコニュニケーションでした不快な思いが悔しくて夜中に目が覚めてしまう事もある、というのが正直なところです。

おっと、その話はいずれ、ということにして、最後、流行歌・万葉集、聞いてみましょう。


13633.jpg