今更ですが、本BLOGを実質立ち上げたのは、ヘッドに書いてるとおり2020.5.14のことです。ですのでBLOG記事は必ずしも実日付での投稿ではありません。そんな中、本稿は紛れなく現実日付の投稿です

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昨日の悪天が一夜明けて嘘の様に晴れ渡ってる麗の午前です。
それにしても昨日は思わず口が汚くなってしまいました。

で、何書こうって事で思い立ったのが本稿、口直しで穏やかなもので行きます。
タイトルにしましたよう、日付には偽りはなし、けどカテゴリに少々。
これは今となれば一昨年、FBに投稿したものの復元ではありません。
実は今までも、復元でない復元が。

で日付です。
このカテゴリの稿で日付が2019のものは正真正銘 facebookの復刻、そうでないものは原則『看板に偽りアリ』とご理解下さい。
というのはね。

このseesaa、ノンカテゴリでは投稿できない構造になってるんですよ。
これが16年前にやってたライブドアなら、ノンカテゴリ、複数カテゴリ、思いのままだった、
ってことで、前置きが長くなりました。

本文行きます。
『目指せ!! 平成の女蜀山人!』に2005.9.23(or24)、『リニューアル後の新機能を試す』と題してあげたものです。


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   君があたり 見つつも居らむ 生駒山 雲なたなびき 雨は降るとも

          万葉集<一二・三○三二> 作者未詳


   君があたり 見つつを居らむ 生駒山 雲な隠しそ 雨は降るとも

          新古今和歌集<恋五・一三六八> よみ人しらず




さて、百人一首の2番や4番の亜流、万葉収録の別バージョンが後にできた歌です。
因みにこの歌は、伊勢物語 二十三段にも登場します。


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むかし、田舎わたらひしける人の子ども、井のもとに出でてあそびけるを、大人になりにければ、おとこも女も、恥ぢかはしてありけれど、おとこはこの女をこそ得めと思ふ、女はこのおとこをと思ひつゝ、親のあはすれども、聞かでなんありける。さて、この隣のおとこのもとよりかくなん。

筒井つの井筒にかけしまろがたけ過ぎにけらしな妹見ざるまに

女、返し、

くらべこし振分髪も肩すぎぬ君ならずして誰があぐべき

などいひいひて、つゐに本意のごとくあひにけり。

さて、年ごろ経るほどに、女、親なくたよりなくなるまゝに、もろともにいふかひなくてあらんやはとて、河内の国、高安の郡に、いきかよふ所出できにけり。さりけれど、このもとの女、悪しと思へるけしきもなくて、出しやりければ、おとこ、異心ありてかゝるにやあらむと思ひうたがひて、前栽の中にかくれゐて、河内へいぬる顔にて見れば、この女、いとよう化粧じて、うちながめて、

風吹けば沖つ白波たつた山夜半にや君がひとり越ゆらん

とよみけるを聞きて、限りなくかなしと思ひて、河内へもいかずなりにけり。

まれまれかの高安に来て見れば、はじめこそ心にくもつくりけれ、今はうちとけて、手づからいゐがひとりて、笥子のうつわ物に盛りけるを見て、心うがりていかずなりにけり。さりければ、かの女、大和の方を見やりて、

君があたり見つゝを居らん生駒山雲なかくしそ雨は降るとも

といひて見いだすに、からうじて、大和人来むといへり。よろこびて待つに、たびたび過ぎぬれば、

君来むといひし夜ごとに過ぎぬれば頼まぬ物の恋ひつゝぞふる

といひけれど、おとこ住まずなりにけり。

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と、なんか見たような歌も。
つまりは、河内(カワチ)の国の女が、大和の国の男を思いやって詠んだ歌、というかたちになっているわけですね。

さて、タイトルにもしましたが、『新環境』においては、2つのカテゴリを指定して投稿ができるようになりました。
まあ、ためしに 万葉の心 ~ 現代に生きている古典 百人一首 ~ 古今・新古今の世界 の2つに載せてみたのですが、うーん…
そんなことよりも投稿画面で『共通テーマ』を選択できる元のシステムのほうがいい、って大勢の意見に落ち着きますか。

もっとも、私、「2カテゴリを指定」のためにスペースが取れなくなって「『共通テーマ』選択」が割愛されてしまった、とは思えませんけど、あはっ!

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